【趣味で始める水耕栽培】おすすめの水耕栽培用の肥料について
初めまして。このページに来ていただいたということは、水耕栽培設備の自作に少しでも興味があるという方でしょうか?私は趣味で水耕栽培(DFT)の設備を作り始めて3年になります。そんな私が様々取り組んできた経験を踏まえて記事を書いていますので、少しでも参考になれれば幸いです。
水耕栽培で使用する肥料について
水耕栽培で利用する肥料は、通常の土壌で使用するものとは少し異なります。植物の生育には、17種類もの元素が必要不可欠と言われています。しかし、これらは微小量でよいため、土壌栽培においては雨や微生物によって自然に賄われています。そのため、基本的には作物が成長するうえで不足しやすい要素として、肥料の三要素と呼ばれる「チッ素」、「リン酸」、「カリ」のみを土壌に補うための物が土壌用の肥料として売られていることが多いです。
しかし、水耕栽培で準備する水の中に生態系は形成されておらず、外部から元素が流れ込むこともありません。そのため、土壌用で売られている三要素のみが入った肥料を用いて水溶液を作るだけでは、残りの要素が欠如した状態となってしまい作物が育たなくなってしまいます。
したがって、水耕栽培で使用する肥料では、肥料三要素とは別に残りの要素も微小量含んだ肥料が必要となります。
代表的な元素の役割
肥料の三元素の大まかな役割は以下の通りです。
チッ素:(元素記号:N)
主に葉や茎の成長を促す元素
リン:(元素記号:P)
主に花や実の成長を促す元素
カリ:(元素記号:K)
主に根の成長を促す元素
その他の元素としては、水素(H)、酸素(O)、炭素(C)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、硫黄(S)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、ホウ素(B)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、塩素(Cl)、ニッケル(Ni)が挙げられます。
お勧めの水耕栽培用肥料
ここまでに水耕栽培において専用の肥料が必要なことを説明しましたが、実際に私も使用しているお勧めの肥料をご紹介します。それは、OATアグリオ株式会社様が出しているOATハウスシリーズです。
・公式ホームページ
www.oat-agrio.co.jp
このシリーズは、水耕栽培用に開発された肥料のため主要元素以外にも微小成分を含んでいます。各製品の要素一覧は以下の通りです。
'出展:OATアグリオ株式会社ホームページ参照https://www.oat-agrio.co.jp/products/list/?products_category_id=3'
この肥料を使った配合表は以下の通りです。初めに使用する人は、表のA処方(OATハウス1号:1500,OATハウス2号:1000)を試してください。私の実績では、この処方で「小松菜、水菜、サニーレタス、チンゲン菜、トマト、ナス、キュウリ」が無事に大きく育てられて収穫できている実績があります。そのほかにも、こだわりたい場合は以下の処方が推奨されています。
・【SA処方】高温による生理現象が発生しやすい時期に対応
・【C処方】秋から春の果菜類に対応
・【SC処方】高温による生理現象が発生しやすい時期に対応
'出展:OATアグリオ株式会社ホームページ参照https://www.oat-agrio.co.jp/products/list/?products_category_id=3'
肥料の購入先
OATアグリオの正規代理店として、以下のサイトで購入可能です。やはりお得なのはkg単位で購入することですが、初めて肥料を購入するから不安があったり、小規模で水耕栽培を始めたい人は、少量での販売もありますので試してください。(今は無くなったかもですが。。)
また、近年の世界情勢を受けて肥料の値段が上がっていますので、さらに高騰する前に購入するか落ち着くまで待つかの判断は難しいところです。
【趣味で始める水耕栽培(DFT)設備】栽培プールで役立つ防水シート
初めまして。このページに来ていただいたということは、水耕栽培設備の自作に少しでも興味があるという方でしょうか?私は趣味で水耕栽培(DFT)の設備を作り始めて3年になります。そんな私が様々取り組んできた経験を踏まえて記事を書いていますので、少しでも参考になれれば幸いです。
目次
そもそもDFTとは
水耕栽培の栽培プールについてお話しする前に、そもそもDFTについて簡単に説明します。DFTとはDeep Flow Techniqueの頭文字をとった略称で、日本語では湛液型水耕と呼ばれている栽培方法の一つです。よく比較される栽培方法として、NFT(Nutrient Film Technique)と呼ばれる薄膜水耕の栽培方法があります。
両者を簡単に説明すると、DFT型はプール全体に水を張って植物を浮かばせながら栽培する方法で、NFT型は水を薄く流しながら栽培する方法です。大きな違いは、根の全体が液体に浸かっているのがDFT型で、根を空気と水溶液の両方に触れるようにしているのがNFT型となります。
DFT栽培の栽培プールづくり
私が作成している栽培プールではこのようなプールを自作して栽培を行っています。この栽培プールでは主にレタス系(サニーレタス、グリーンレタス)を栽培しています。この栽培プールの全体は長方形になっており、手前から奥にかけて徐々に栽培期間の長いものが来るように工夫しています。
この栽培プールの枠組みとしては、写真のように木材に防腐剤を塗ったものを使用し、外側に木材が倒れないようにビニールハウスの骨組みをカットしたパイプを地面に打ち込んで押さえています。(※撮影用に防虫ネットはとっています。)
栽培プールの枠組みができたら、いよいよ一番重要な防水シートになります。写真では黒いシートが私が実際に使用している防水シートになります。
防水シートを準備しよう
栽培プールの枠組みは、正直どのような方法でも実現できるかと思います。私のように木材で作ってもいいですし、コンクリートブロックやレンガを置いて作ってもいいかと思います。しかし、栽培プールの水を漏らさないための防水シート選びだけはしっかりとしたものを選ぶことをお勧めします。下手なシートを選ぶとすぐに穴が開いて、せっかくの水溶液が漏れてしまうことになるからです。防水シートを選ぶうえで重要なのは以下の2点です。
- 多少の凸凹でも破れない
- 劣化しにくい
これらの特徴を満たしてくれるのが、池などをDIYするときに活用される防水シートがおすすめです。
これは凸凹などの物理的にも強く、紫外線などの劣化も抑えられるものになっており、約2年間使っていますが、いまだに現役で活躍してくれています。